2011年2月15日火曜日

Cabmen's Shelter

ロンドンに来たことのある人は、道の真ん中に建っている、こんな小さな緑のおうちに気がついたかもしれません。
これらのおうちは正式には「Cabmen's Shelter(タクシー運転手の休憩所)」という名前です。
その昔、タクシーの運転手さんが(馬車の時代も含めて)仕事の合間にちゃんと暖かい食べ物が取れるようにと作られた、小さなカフェなのです。
提唱は1875年、シャフツベリー卿です。

シャフツベリー卿はヴィクトリア時代の政治家で、工場の法律を整えて、子供の労働のいき過ぎを規制した、キリスト教精神の象徴でもあった人です。
ちなみに彼の記念碑が、有名なピカデリーサーカスの「エロスの像」。
「エロス」というのは実は間違って広がったあだ名で、本当はエロスの双子の兄弟「アンテロス」です。

話をカフェに戻すと、19世紀の終わりから20世紀のはじめにかけて「Cabmen's Shelter Fund」 というチャリティー基金で60ほどのカフェが、ロンドンの街中に出来ました。

現在では数が減って、ロンドンの街中に10ちょっと残っています。
この写真はヴィクトリアアルバート美術館前で、道路工事のおじさんもお茶を買っているでしょう?
こんな風に、今ではタクシーに関係の無い人も、食べ物や飲み物を買うことができます。面白いエピソードもいくつかあって、テンプル駅の横、ハワードホテルのナナメ向かいに立っているカフェは、オリジナルのものから50メートルくらい西に移転しました。
5つ星のホテルの玄関に、みすぼらしいカフェはふさわしくないと考えた、ホテルのオーナーが、撤去を申し立てたのですが、許可が下りずに多額の費用をかけて少しずらすことで、折り合いをつけたのです。

また、ラッセルスクウェアーのカフェは、もとレスタースクウェアーにあったものです。
引越しの理由は、レスタースクウェアーが歩行者専用になったため、タクシーが駐まれないからです。

緑色のカフェの周りには、大概タクシーが数台駐車できるスペースがあって、運転手さんたちがおしゃべりをしながらお茶を飲んでいますから、興味のある人は質問してみると、いろいろ教えてくれます。

ロンドンのタクシーの運転手さんになるには、とても難しい試験にパスしないといけないので、ほとんどの運転手さんはとても誇りに思っています。
道に迷ったら、タクシーの運転手さんに聞くのが一番。
世界でも一番といわれています。
ちゃんと、ロンドン市のメンバーにもなっています。
ギルドの名前はハックニーキャリッジギルド。
タクシーがライセンス制になったのは17世紀というから驚きです。
でもその前身である、ウォーターマン(水上タクシー)のライセンスは12世紀くらいからあるそうです。

2 件のコメント:

Kisa さんのコメント...

ロンドンのタクシーの歴史、面白いですね!
12世紀からライセンス制だったというのも驚きですが、自分の仕事を誇りに思って毎日働いている人達、私は本当に大好きです。
シンガポールは英国の影響が強いわりに、タクシーだけは試験も簡単、誰でもなれる職業なせいか、道を知らない人が本当に多い!!急いでいるから近道で、とお願いしても、「シンガポールは狭いから、どの道を行ったって同じ」と言う運転手の多い事多い事。でも、有料道路が多いし、遠回りされると倍くらいのチャージになってしまったりするので、知っている場所なら「○○の道を行って」と指定します。急いでるビジネスマンとかだったら、困っちゃうだろうなあと思います。

miki bartley さんのコメント...

Kisaさん、こんにちは。
ロンドンでは公共の乗り物よりも、タクシーの方が便利で安くい時がよくあります。
シンガポールには行ったことがないのですが、タクシーって旅行者がよく利用するので、観光に力を入れたいのなら、国や地方自治体がキチンと制度を整えるべきだと思います。
誰でもなれるって、ちょっと乗る側からすると怖いですよね。
日本でも、失業したらタクシーの運転手になるって聞いたことがあります。