2011年9月26日月曜日

ペインター・デコレイター

今回コッツウォルズにお出かけしている間に、私たちはおうちの壁のペンキ塗りを計画していました。

私はDIYが好きなので、チョコチョコいろんなものを作ったりはします。
でも今回の仕事量は、とても私の手には負えないだろうと、専門の人に頼むことにしたのです。
リビングルーム、ダイニングルーム、キッチン、バスルームそしてホールのペンキ塗り。
イギリスで、こういった仕事を専門にしている人たちを「ペインター・デコレイター」といいます。

3つの業者から見積もりを取って、結局一番ローカル(近所)な人に頼みました。
いずれの業者も3日から4日で仕上がるだろうということだったのですが、お値段はいろいろ。
見積もりの前に、多分1500から2000ポンドの間だろうと思っていたのですが、なんと一番高いところは3000ポンド近く。

桃太郎君に「500ポンドあげるから、ペンキ塗ってみる?」って聞いたんですが、
「面倒だからいい」という返事でした。
最近のティーンエイジャーは500ポンドくらいじゃ何もしたくないらしい(笑)

私たちがいない間に仕事が進むはずだったんですが、先週の月曜日も火曜日も「食中毒」が原因で来れないと連絡がありました。
ティムちゃんも、約束をキャンセルする時に、よく「食中毒」を使います。
だから、はっきりいって、全く信憑性なし(笑)
水木金は来ていたようですが、それほど進展していなかったのは、桃太郎君からの報告でわかっていました。

金曜日の夕方、おうちに帰ってきた私たちはびっくり。
だって、塗りなおす前よりも、壁の状態がひどくなっているんです。
どんなローラーを使ったのか、刷毛なのかはわかりませんが、壁の表面がブツブツの気泡だらけ。
パッと見は、テクスチャーのある壁紙を張ったみたい(笑)
土曜日にも来ると言うので、ブツブツのことを電話で話したら、「ノープロブレム(問題ない)」

私たちはアーセナルの試合を見に行くので、10時ごろ来てくれるということだったんですが、結局来たのはお昼過ぎ。
おうちに帰ってきたら、壁は部分的にサンドペーパーでこすった後がありました。

何だか、だんだんひどくなる・・・。

日曜日はお休みで、今日(月曜日)は9時に来てくれるはずだったんですが、結局音沙汰なし。
1時半ごろやっと連絡がついて、個人的な理由で今日は来られないって。
一部の料金を前払いしてあるのですが、もうそれはいいから他の業者に頼みなおしたほうがいいんじゃないかと私は思っています。
でも、ティムちゃんは、きっと明日は来るだろうから、ちょっと話をすれば見通しがつくだろうなんて甘いことを言ってます。
ペンキを塗りやすいように、家具なんかは片付けてあるので、不便この上ない生活。
かろうじて、テレビとソファーは使えるのですが、ティーテーブルでごはんです。
それにしても殺風景。
いつまでこんな生活が続くのかなぁ?

2011年9月25日日曜日

ルビーとアーセナルとアンティーク

さて、英語(イギリス)で「ルビー」というとなんという意味だかわかりますか?
「え、宝石のことじゃなくって?」
って普通の人なら思いますよね。

もちろん宝石のルビーもそうですが、イギリス英語では、ルビーというのはインド料理を指す場合があります。
随分前に、このブログで「ライミング・スラング」を紹介したことがあると思います。
もちろんスラングだから、正式な言葉ではないかもしれませんが。

土曜日にエミレイツにアーセナル対ボルトンの試合を見に行った時、ホロウェイロードにあるインド料理屋さんでお昼を食べました。
このレストランはエミレイツに近いので、たまに訪れます。「何食べようか?」
「ルビーはどう?」
「お、いいじゃん」
こんな風に、会話では登場します。

なぜ、ルビーがインド料理かというと、昔アイルランドに「Ruby Murray」という歌手がいて、マリーという彼女の苗字がカリー(カレー)と韻を踏むことになるからです。
詳しくはこの記事を読んでね。

おなかもいっぱいになって、ゆっくりエミレイツに向かってホロウェイロードを歩いていたら、アンティーク屋さんを発見。
中をのぞいたら、いろいろ面白いものがありました。一体こんなもの、誰が買うの?
そんな感じのものがほとんど。だけど、たまには「おっ」っていうのもあります。
これなんかどう?1930年ごろの銅の凸ミラーです。
100ポンドの値段がついていました。
奥には同じ年代の鏡の時計。
そちらは130ポンド。
両方リビングに飾るのにちょうどいいので衝動買いをしてしまいました。
試合中は邪魔になるので、試合後にとりに行くことにしました。
ルビーにアーセナルにアンティーク、充実した土曜日の午後でした。

2011年9月24日土曜日

The Plough at Kelmscott

The Plough at Kelmscottを紹介します。
ケルムスコットマナーのある、ケルムスコットはとても小さな村です。
ただ、村の規模の割にはウォーカーの多いところ。
そこで、村のパブはとっても重要です。

日本人のツアーグループだと、コッツウォルズに行くともなれば、なるべくたくさんの村を見ようと、ひとつひとつの村での時間を短くします。
イギリス人のグループは、ひとつの村でも最低1時間以上、普通は庭に入場などを含めて、1箇所で半日くらい時間を取る場合が多いそうです。
遠くからバスで来て、バスは停めっぱなし。
村といっても特に何があるわけではないのですが、のんびり歩いて回ります。
ティムちゃんと私がケルムスコットに行った時も、そんなおばあちゃん達が散策を楽しんでいました。
途中にこんなきれいな牛がいたり。パブの中はきれい。
ここは、2007年の洪水ですっかりだめになってしまって、その後閉店。
そこで、それ以降は「エコ」を大前提に、キッチンのシステムなどもすっかり模様替えしたそうです。これは私のお昼ごはん。
子牛肉のソテーとバブルアンドスクイーク。バブルアンドスクイークというのは、イギリス風のお好み焼きみたいなものです。
ティムちゃんはフィッシュアンドチップスを注文しましたが、チップスではなくってマッシュポテトで食べたいとお願いしました。
コロモもかりっとして、おいしかった。ここのワンちゃんが、ごはんの部屋まで入ってきました。
ウィジットという名前。
18歳のおばあちゃんで、ほとんど目が見えないそうです。ウィジットは、本当はダイニングルームには立ち入り禁止だそうです。
だけど、私たちはしつけのいいワンちゃんがダイニングルームにいるのはイヤではありません。

2011年9月23日金曜日

パブリック・フットパス

かわいいニワトリでしょう?
いつか、田舎に住むことがあったら、ニワトリを飼って、おいしいオムレツを作って食べたいなぁ。
私はそんな、ささやかな夢を持っています。

ティムちゃんは、小さい時、おうちにニワトリがいたんですって。
サリー県の小さなファームで育ったので、お庭の森の中で木のおうちを作ってキャンプしたり、自然が身近だったそうです。
反対に、私は町で育ったので、ニワトリどころかカブトムシなんかも、パパがデパートで買ってきてくれるような環境でした。
しかも、もらっても大してうれしくなかったし・・・(笑)

今回のコッツウォルズで一番楽しかったのは、カントリーウォークです。
いつも私たちは外国でサマーホリデーをとるので、ウォークは暑すぎて楽しめないのです。
今回は9月ということもあるし、歩くのにはちょうどいい季節。

滞在していたサウスロップの小学校の横から、いろんなファームの横を抜けて、隣村まで行くルートを教えてもらいました。
これは、小学校の裏の普通のおうち。
ニワトリはこの横で発見。このおうちのすぐ後、柵を越えるといきなり牛の群れ。ちょっと暗いのは通り過ぎてから写真を撮ったから。
だって、柵を越えたらいきなり牛の群れで、とても写真なんて余裕はなかったし(笑)
だけど、通り過ぎて安全を確認したら(笑)やっぱりこれは撮っておかないとって。
逆光だったけど、とても戻る余裕はなし(爆)


このファームを抜けて、しばらくしたらティムちゃんの足が遅くなりました。何をしているかといえば、ブラックベリーをとって食べているの。
私にもたくさん食べさせてくれました。甘くておいしい。
こんな風に、道端にベリーがたくさんなっています。
しばらく歩くとこんなファーム。
これは小麦を刈り取った後かな?
この写真は気に入ったので、今、コンピューターのバックグラウンドに使っています。ファームからファームは、こんなゲートを通ります。
動物が通れないように、いろんな工夫がされているわけ。こんな風に、橋みたいになっている部分もあります。もう、どこを見ても景色がきれい。家畜もいろいろで、馬なんかもいます。
羊は近づくと逃げちゃう。
牛は近づいてきて、じっと見ている。
馬はいろいろだけど、寄ってくるものの方が多いかな?ティムちゃんは動物が好きだから、何にでも話しかけます。
馬とかは特に好きみたいで、泊まっていたおうちの横のファームでも、勝手に名前をつけて話しかけていました。
ファームにはこんな風に、川が流れている場合もあります。イギリスの田舎に行ったら、ぜひファームを歩いてみてください。
泊まっているホテルなんかで、ウォーキングマップを用意してもらうのが確実。
その時に、ライブストック(家畜)がいるところをマークしてもらうと、苦手な人はわかりやすいと思います。

2011年9月22日木曜日

コッツウォルズ、お勧めの村 ケルムスコット

少し前に紹介した、ケルムスコットマナーから歩いて5分くらいのところに村の地区教会があります。
サウスロップの地区教会の牧師さんが、他の教会と兼任とわかったときにもちょっとショックでしたが、それでも毎週礼拝があるようです。
ここの教会はなんと月に一回しか礼拝がないそうです。
やっぱり田舎って住んでいる人も少ないし、教会に行く人も減っているんですね。
でも、モリス関係で訪れる人が多いためか、教会はちゃんと開いていました。お庭には、ウイリアムモリスと妻ジェーンの記念碑。モリスは晩年をここですごしました。
この教会はもちろん、このエリアのお散歩も楽しんだそうです。

教会の中は、部分的にノルマン、部分的にゴシックという造りで、典型的なコッツウォルズかもしれません。ただ、あちこちに手作りのクッションがあったりして、モリスゆかりの場所なんだなぁって感じることが出来ます。この祭壇前に刺繍は、ジェーンモリスに委ねられたそうです。フォントはすっきりした造り。
それにしても歴史を感じます。ケルムスコットマナーと併せて、ゆっくり村を散策してから訪れるのがいいと思います。



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2011年9月21日水曜日

サウスロップの教会

これはサウスロップの地区教会です。
スーパーモデルのケイトモスが結婚式を挙げた教会。
結婚式の時は、パパラッチなんかで村は大騒ぎだったんですって。
この写真は、オフィシャルフォトのサイトから拝借。この写真で見ても、シンプルな地区教会であることはわかるはず。

この教会は随分古くって、ドゥームズデイブックにも載っています。
イギリスの教会の壁を見て、ヘリンボーン(赤で囲んだような模様のこと)だったら、サクソンの時代であることも多いのです。
サクソンはウイリアム征服王の前の時代。
だから1000年以上前に建てられたということ。
うえの写真は中に入って行く私の後姿。

中はとってもシンプルで、ところどころにノルマンのスタイル(円形のアーチ)を見ることが出来ます。
奥のほうはゴシック。
ゴシックというのは、とんがり窓のスタイルのこと。東の窓には鳩が降りてくるモチーフ。こういった場合の鳩は「Dove」と訳します。
「Pigeon」というのも鳩ですが、英語にすると全く意味が違います。
教会の中や、宗教画にでてくる「Dove」は聖霊という意味があります。
三位一体の重要なひとつ。

この教会の見所のひとつはフォント(聖水入れ)
洗礼式の時に使う、大切なものです。
これは900年くらいの歴史があるそうです。

左の人物が持っているのはタブレット(石の板)
この人はモーゼ。彼以外はみんな槍や剣で何かをやっつけています。これはキリスト教の美徳を表していて、それぞれの誘惑に打ち勝って、美徳を手に入れるという意味があるのです。
それぞれの彫り物の上に、美徳の名前が刻まれていました。

この教会は普段鍵がかかっていて、お守り役の人に開けて見せてもらいました。
地区教会が開かれていないなんて、とても残念なことです。
ここでの礼拝は、近くの地区教会と牧師さんが掛け持ちなので、週によって時間が違います。

2011年9月20日火曜日

Coln St Aldwyns

Coln St Aldwynsという小さな村がコッツウォルズにあります。
有名なバイブリーから少し南東に入ったところ。
バイブリーは、ウイリアムモリスがイギリスで一番美しいと言ったそうで、そのためにバスツアーがひっきりなしに訪れます。
村自体はひっそりとしているのですが、曜日や時間によっては、観光客でいっぱい。

その点、コリンセントオルドウィンはバスを停める場所がないので、観光客はほとんどいません。
車で訪れるなら、ちょっと寄ってもいいんじゃないかな。
コリンは流れている川の名前です。
川沿いはこんな感じです。ただし、写真を撮ったらさっさと他の村に行ったほうがいいです。
間違っても村のパブで食事とかは考えないほうがいいかも。

この村にはNew Innというパブがあって、見た感じはすごくステキ。
でもこの村のパブは、今のところは私たちにとって「The Worst pub in Cotswolds(コッツウォルズで一番サイテーのパブ)」この間紹介した、サウスロップのスワンみたいでしょう?
ウェブサイトで見て「ステキだなぁ、ごはん食べたいなぁ」ってことでやってきました。
残念ながら、大ハズレ(笑)

パッと見は、よくある田舎のガストロパブ。
値段は他と比べて少し高めだけど、目くじらを立てるほどでもなし。

だけどね、味が全然ダメ。

それってガストロパブなら致命的かも。

これはフィッシュアンドチップス。こうして見ると、おいしそうでしょう?
デモね、全然ダメ。
油の温度が悪いのかなぁ?
特にチップスは、今まで食べたチップスの中でもサイテーの部類。
べたっとして、油っぽくて、食べられなかった。

これはティムちゃんが頼んだローストビーフのサンドウィッチ。
みかけは普通でしょう?パンを開いたら、グレーのお肉。
ちょっと、これも食べられない。

結局、ほとんど残しました。
頭にきたのは、ウエイターがやってきて、
「How's your meal?(いかがですか?)」と聞いたので、
「チップスがサイテーなんだけど」ってクレームしたらそれっきりだったこと。
「対応できないなら質問しないでくれる?」っておもいました。
別にお金を払いたくないとか、他に何か持ってきてっていうんじゃなくて、一言謝って欲しかったんだけど、それもなし。
もちろんお勘定は割引なども一切ありませんでした。

窓際の花が造花だって気がついたときに、ここで食べるのを止めるべきでした(笑)どうせ、観光客で2度と来ないって思ってるんでしょうね。
ま、勉強代だと思うことにします。

コッツウォルズ、お勧めの村 Quenington

今日紹介するのは「Quenington」というコッツウォルズの小さな村です。
ここの地区教会は、ドゥームズデイブックに載っているそうです。

ドゥームズデイブックというのは、ウイリアム征服王がこの国にやってきたときに作らせた土地台帳です。
900年以上前のお話。
イギリスではある建物(特に教会など)や町の名前がドゥームズデイブックに載っているかどうかで「歴史があるのか、そうでないのか」の区別をすることがあります。
この教会は、その後も何回か建増しや改築が行われたようです。

ウイリアム征服王はノルマンディーから来ました。
そこで、建築家達も大陸からやってきたわけで、この時期(11世紀後半から12世紀)の様式をノルマン様式といいます。
どっしりとして、アーチが半円形なのが特徴。
こんな感じです。素朴な彫刻がとてもステキ。
年月を感じさせます。
このアーチはおそらく800年くらい建っているんじゃないかな?他の部分はほとんどがゴシック。
ずっと後に建てなおされた様式です。
内側はすっきり。こんな面白いお墓がありましたが、碑は読むことが出来なかったので、誰のものかはわかりませんでした。骸骨をモチーフにしたお墓や記念碑は珍しくはありません。
生きている人に、「死」を思い起こさせるという目的がありました。
チューダー朝に流行った考えですが、その前後にも例があるので、特定するのは難しい場合があります。




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2011年9月19日月曜日

Victria Inn@Eastleach

今日紹介するのは、イーストリーチという村。
イーストリーチは「イーストリーチ・ターヴィル」と「イーストリーチ・マーティン」という二つの村がくっついたカンジで、コッツウォルズにはよくあるタイプ。
アッパースローターとロウアースローターみたいに、村の名前の前に区別がつく場合もあれば、ここのように、村の名前の後に区別がつく場合もあります。
「隣同士なんだから、一緒にしちゃえばいいのに」と思いますが、教会も別に建っていて、ライバルってカンジなのかなぁ?

ただし、パブをたくさん作ってお商売になるほどは俗化されていません。
だからパブはひとつだけ。
ヴィクトリアインという名前です。

村にはかなり高低があるので、景色がきれい。
お散歩にはすごくむいていると思います。
ただし、パブ以外には何もないので、パブが開いていない時間に来ると、お手洗いなどに困ると思います。

ティムちゃん、こんなところに来ても、お仕事の電話がかかってきます。
かわいそうに。ここではバンガーアンドマッシュをいただきました。
ソーセージはオーガニックで、この村で作っているそうです。静かなパブ。
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