2018年5月13日日曜日

自分の欲しいものすぐ言える?

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プライベートの観光ガイドって、仕事内容の幅がすごく広いです。
お客様の時間をお預かりして、トータルでコーディネート。
どこを観るか、どの順番で、観光地をどう繋ぐか。
観るだけじゃなくて、お手洗の休憩とか、ご飯の時間、チケットの手配など、考えないといけないことがたくさんあります。

事前にお客様と直接コミュニケーションを取っていても、当日の変更はあり得ます。
旅行会社経由だと、ワンクッションあるので、お会いしてからその場対応になることも多いです。
一応観光ガイド(笑)なので、観光も重要なパーツです。
が、実際はお食事も同じくらい重要。

ロンドンで人気のお店は基本予約が必要。
そして、1か月前から取りたい時間に席がないってところも多いです。

先日、お供させていただいたお客様の中に、お肉が苦手でお魚もそれほど好きじゃないって方がいらっしゃいました。
イギリスにはベジタリアンの専門店もたくさんあるので、全く問題ありません。
事前に、以前ブログでも紹介したヴァニラブラック(リンクします)に予約をいれておきました。

ところがレストランでメニューを訳している時に、あまりいい反応がありません。
後でわかった事なのですが、その方はかなり小食なのと、素材にこだわりがあるのとで、メニューの中で食べたいって思えるものが無かったそう。
このレストランには、ランチのセットメニューがあります。
前菜とメイン、それぞれ3種類から選ぶようになっています。

アラカルトにも目を通してみましたが、そこにもその方が食べたそうなものがない。

なのでシェフにお願いして、特製のサラダを用意してもらいました。
美味しく召し上がっていただいた様でホッとしました!

お食事の後で言われた事なんですが、「日本では、一般のレストランで、メニューにないものを注文するって発想がない」そうです。
日本ってサービスいいって評判があるけど、決まった規格の中のはなしで、「マニュアル外のことに対応できる人が少ないな」っていうのが去年一時帰国した時の感想です。
もちろん高級店はそうじゃなかったけど。

私はいつもメニューにないものをオーダーするってわけじゃありません。
が、食べたいものがメニューになければ、お店の人にそう言ってアレンジしてもらうことはあります。

一番簡単なのは、嫌いなものを取ってくれるようにってレベル。
これを断るレストランには行かないほうがいいと思ってます。
私だったら、「あら、そう?」って言って出ちゃうかも。
イギリスではそんな経験したことないけど、日本だったらありそう(根拠はないです、イメージでそんな感じ)


次は、嫌いなものを何かに取り換えてもらう、これは適切な材料があるかどうかにもよるけど、普通は対応してくれます。

そして、難易度高めなのは、今回みたいに全く違うものを用意してもらう、かな?
ダメで元々、作ってくれたらうれしいなってくらいの感覚です。
個人経営のお店なら、対応してくれるところ多いですよ。

お客様の特製サラダはさすがに写真を撮らなかったけど、自分の食べたものは写真を撮りました。
Cucumber, Sticky Rice and Ginger Purée
キュウリとごはんにショウガのピューレ
お寿司をイメージしたそうですが、細長いのがごはん。一旦揚げて、冷ました感じです。
軽くて食欲を刺激するにはいいだろうけど、また食べたいって味ではなかったなぁ。


Fried Shiitake, Pine Nut Purée and Crispy Cous Cous
きのこの盛り合わせと松の実のピューレ、クスクス添え
これはおいしかったです。
シイタケとエリンギとエノキが違う風に調理されていて、クスクスと松の実でまとまっていました。



お客様とパブに行っていつも思うこと。
「何飲みたいですか?」って聞いて、8割がた返ってくる答えは「何がありますか?」
外国で、しかも初めて行く場所だから、何があるのかわからないのは十分理解できます。
でも普通はそれが理由ってわけじゃない。


もちろんそんな人ばっかりじゃないですよ。
パブに行って、
「ここで人気の飲み物飲んでみたい」
「英国らしいものはなんですか?」
「とりあえずビール」
そんな返答もよくあります。
困るのは、パブって飲み物メニューが殆ど置かれてないんです。
ワインリストはあるかもしれないけど、普通はカウンターから見えるものが全部提供できるものって感じ。
そこで、こちらから、「イギリスのビールとかいかがですか?」とか「お好きなジュースはなんですか?」みたいに水を向けてみます。
とりあえず飲みたいものを言ってもらって、無ければ似たようなものを出してもらいます。

「じゃあアイスコーヒー」って言われて、作ったこともありますよ!
アイスコーヒーは、普通パブにはありませんが、コーヒーはあるところも多いので、大きなグラスに氷をいれてもらって、コーヒーを注いで出来上がり。

レストランを決めるときにも、「何(もしくは何料理)食べたいですか?」って聞いたら「何がありますか?」って聞かれる。
「ロンドンは何でもあるので、好きなもの言ってみてください」ってお願いしてみる。
「お肉食べたいとか、お魚食べたいとか、インド料理食べたいとか、ヒントくださったら、それがおいしいところにご案内できますよ」
そんな風に聴き取り調査(!)しないと、食べたいものが思い浮かばない人も多いです。

日本の人は自分が何が欲しいのかを考える時に、ある一定のリストから選択する習慣が身に付いているんだと思います。
制限のないところで、本当に手に入れたいものとかを考える経験を積んでいないんだと思う。

ということで、イギリスに来る準備として、英語の訓練や観光地の情報集めもいいのですが、自分の食べたい物や飲みたいものを言えるように、ワガママ度をちょっと高めておいてください(笑)


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2 件のコメント:

T子 さんのコメント...

仰ること分かります。
数年前、友人夫婦とイギリス旅行をしました。私はイギリスが好きで何度も行ってるのですが友人夫婦は初めて。英語もほとんど話さない。
私とて英語はやっとですが、パブで食事をする時、そのご主人が「何がある?」と言うので一生懸命メニューを日本語に直して説明した挙句、「何でもいい」と言われた時にはホントに腹が立った!
メニューを訳すのは私には難しくて、説明するのにどんだけ大変だったか、今でも忘れられません!

miki bartley さんのコメント...

T子さん、こんにちは!メニューの翻訳、難しいですよね。見たことがあるものや食べたことがあるものなら何とかなりますが、個々のレストランでさえ違いがあるのに、国が違うとお料理の出し方や雰囲気も全くかわってきます。メニューの最後まで訳したあげく、最初の方覚えてないからもう一回とかってこともあって、それだけで20分以上かかることもあります。
なので、わたしはメニューを訳す前に飲み物を頼んで、リラックスしながら訳します(笑)
幅が広いメニューのレストランなら、訳す前にお肉とお魚どっちがいいですか?って聞いて、その部分だけっていうのもあります。一番偉い人に聞いて、その人が決めたらみんな同じものっていう注文の仕方も日本ぽいです。