2018年5月15日火曜日

イギリスのキッチンで作るお料理と読めないレシピ

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最近いいお天気が続いているロンドン。
久しぶりにハンプトンコート宮殿のお仕事が入りました。
500年前のレンガの建物が青空に映えてキレイです。

 5月8日にここのキッチンがリニューアルされました。
大幅な変化はないものの、いくつかの展示が変わりました。

キッチンでは、本物のビーフを使ってあぶり肉が焼かれています。
このデモンストレーションは数年前からやっています。
が、以前は祭日とか、特別な時だけだったのですが、最近は毎日焼いているみたい。
ここをご案内させていただいて一番多い質問は「これ、宮殿内のカフェとかで出しているんですか?」ってこと。
実は、ここで焼いているものは、清潔さが保証されていないので、一般のお客様には出せません。
でも捨てるなんてもったいないことはしませんよ。

 スタッフの間でくじ引きがあって、当たった人が持って帰るシステム。
私はまだ申し込んだことはありません。
たくさんの人が通っているところで焼いているわけで、あまり清潔そうじゃない。
興味はあるけど、お腹壊したくないもん。

新しい試みとして、他のお料理も作っていました。
私が行った時には、500年前のレシピを使って王様のためのスイーツを作っていました。
レシピを聞いてきたので紹介します(笑)

材料
バラ水を1パイント(568ml)
同じ重さのお砂糖
卵の黄身(割れていないもの)を作りたい数だけ
お砂糖(仕上げ用)
シナモン
レモン

まず火をつけます。
 これも、実際におがくずとかから熾しました!
 銅のお鍋にバラ水とお砂糖を入れて溶かします。
そこへ卵の黄身をひとつづつ壊さないように入れて、表面が固くなるまで茹でます。
中身は半熟のまま、ということで、火を通しすぎないように注意。
 卵を取り出したらお砂糖をまぶして出来上がり。
このデザートは単純だけど、お砂糖が高価だったので、王様用だったと教えてもらいました。
シナモンとレモンも登場したんだけど、どの段階で入れるか忘れてしまいました。

多分、レモンはバラ水を煮立てるとき、シナモンは仕上げの砂糖に混ぜて振りかけるんじゃなかったかな?

気になる人はレシピを解読してください(笑)
こちらがそのレシピ。
 …読めません(涙)

昔の字って難しいですよね。
ヨーロッパでは今の字も難しいですけどね(笑)

ホテルにチェックインして、受付の人が手書きで部屋番号を書いてくれる時なんて、日本人には読めないものがあります。
「アルファベットならともかく、数字なんてなんとかわかるでしょ?」って言われそうですが、そんなことありません!
例えば、これ、なんて書いてあるかわかりますか?
正解は1720です。
実際に書かれているのを見たことがあります。
え~って感じですよね。
イギリスのホテルの受付には、本当にたくさんの国籍の人が働いていて、その人たちが普通だと思っている書き方で何でも書いてくれるのです。

会話が通じなくて、書いてもらってもよくわからなかったなんて笑い話になるくらい、手書きの文字や数字にはスタイルがあります。

日本からのご旅行の方だけじゃないです。
30年近くここに住んでいる私も、最近ちょっと面白い発見がありました。

さて、この写真はハンプトンコート宮殿のクロックコートにある大時計。
24時間制で16世紀にヘンリー8世のために作られました。

これ、時間だけじゃなく、テムズの満ち引きとか、その日の月の形、太陽が位置する星座、日にち、いろんなことがわかる万能時計なんです。
中心に近い部分が水色に塗られていて、2,3,4の数字が確認できます。

でも「1」であるべき部分を見ると、なぜか「J 」の文字。
矢印を入れてあるのでわかると思います。

なぜ「1」の代わりが「J 」なのか、誰に理由を聞いても知らないって言われて、途方に暮れていました。
自分でいろいろ調べて、一番、これはどうかなって思ったのが、
幾何学の世界では、アルファベットの「I 」を「J」と表すことがあるらしいという事実。
そこから拡大解釈すれば、ローマ数字では「I」は1のこと。
だから「J」は「1」???
しっくりこないなぁ…。

結局、宮殿のカスタマーサービスの人に、この時計の装飾に関する専門家を誰か紹介してくれるようにお願いしました。
わからないことをそのままにしておくのは嫌なので。
(といっても疑問に思い始めたのは去年の話だから、結構長い間放置していました(笑)

そうしたら、専門家でも何でもないその人が言ったこと。
「あれは1、2,3,4って書いてあるのよ」
「いや、意味はわかってるんだけど、1の文字はどう見ても J でしょう?」
「その当時流行ったフォントじゃない?思い出せないけど、宮殿のどこかで年号の最初が J みたいなのがあるわよ。どこだったか思い出したら教えてあげる」
ということで、意外な結果になりました。

まだその年号を見ていないので、100%納得はしていないんだけど、どうやら深く考えたのが間違いだったようです。



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